平岡公園(札幌市清田区)は、カエデ類などの木々がすっかり色づき、華やかな錦秋の風景になっています(2023年10月29日)。
紅葉を見に散策に来る人も多くいて、静けさの中にも華やいだ雰囲気がありました。
園内の散策路を歩くと、サクサクと落ち葉を踏みしめる音がして、そして、次々と落ち葉が舞い落ちてきます。
春先には、エゾノリュウキンカなどの花が咲き、4月下旬には梅林が大勢の来園者で賑わいました。夏にかけて園内は様々な野の花が咲き、7月には「森の妖精」といわれるエゾモモンガにも遭遇しました。
今は秋が深まり、紅葉の平岡公園です。
住宅街の中にある平岡公園ですが、一歩、中に入ると、まるで別世界。素晴らしい秋景色を堪能できます。
自然林の中の散策路を歩いていると、紅葉や黄葉ではなく、白葉になる木が見られます。
この木はコシアブラという木です。多くの木は秋になると、アントシアニンやカロチノイドなど赤や黄色の色素が出て、紅葉や黄葉しますが、コシアブラは色素をあまり作らないので白っぽい葉になるそうです。
ノブドウやツルアリドオシ、ヤマブドウなどの実も、少しですが、まだありました。ただ、リスや野鳥などがだいぶ食べてしまったようですが。
ナナカマドも鮮やかな赤色に紅葉していましたが、なぜか赤い実が付いていませんでした。夏の猛暑が影響しているのでしょうか。そういえば、今年は園内の虫の数もかなり少なかったそうです。
平岡公園は今、まさに「燃える秋」といった風情です。紅葉の平岡公園を散策すると、いつも思い出す歌があります。五木寛之作詞、武満徹作曲で、ハイ・ファイ・セットが歌ってヒットした「燃える秋」という曲です(昭和53年=1978年)。
今の時期の平岡公園は、この秋の名曲が聞こえてくるかのような風景です。